ESPについてアナリストとの電話会議第二弾。顧客化の進行
Googleの価値は「知らない情報がヒットする」という感動。それを支えているのは露出量(CGM)である。

一方、社内にそれを持ってきたときに同様の感動が得られるか?露出量の絶対数が圧倒的に少ない。情報投入の自由度が高いブログシステムの価値はここにある。
エンタープライズサーチにおけるユーザのモチベーションは主に以下の二点であると思われる。
1.貧弱な社内検索機能の強化
2.情報のマッチングサービス

ツールの方向性
売り切り型と作り上げ型とがある。売り切り型の代表は「SharePointServer」や「サイボウズ」。作り上げ型は「StarOffice」
「Notes」など。ユーザはNotesなどの既存システムにあらゆる情報を乗っけてしまって良いのか迷い始めている。次世代グループウェアとして、コン
テンツマネジメントを捉えなおす必要がある。そこには業務ノウハウが必要になってくる。

分散か集約か
現場発の小さなシステムの集合体となるのか、それともオールインワンのスイート製品が求められているのかについては、企業規模による。中堅中小企業はス
イートを導入する余裕はない。一方、大企業はスイートに向かいつつある。これらはどこかで出会うのだろうかという疑問に対しては、アナリスト曰く

歴史は繰り返す

らしい。(つまり出会わないという予測)
データが標準化され、サーチテクノロジーが進化した今、出会うことも可能だと思うのだが、所詮理想論なのか。

企業内のイニシアティブ
やはり情報システム部門と現場(製造、営業)部門との軋轢がネックになる。そこでの役割分担としては、情シス部門は“土管屋さん”に徹する。そこに流す
サービスは現場が仕切る。当たり前のような話だが、情報セキュリティが声高に言われるようになって以来、インフラとサービスとは明確に役割分担されていな
い場合が多い。

その他トピックス
複数レポジトリを横断するケースはまだあまり見られない
コレは意外。まだお試しモードということなのと、アクセス管理環境が整いきっていないためと思われる。

KnowledgeManagementはNGワード

少し前に失敗した経験がよみがえるのか。「情報共有」が目的になってしまうと、効果が見えづらくなる。どのようにHappyになるのか、というビジョンがこの1ワードで見えづらくなるんだろう。

インフォメーション・スチュワード

データを縦横無尽に検索できたとき、次に必要となるのはそれをどう組み合わせて、どう分析するか。それを専門に行うインフォメーション・スチュワードが必要になってくる。

ストック/フロー

議事録はわりと公開しやすい。一方、イントラブログはフロー情報(浮かんでは消えていく)としての側面が強い。キーとなるのは提案書や企画書。これが玉石
混交の世界と静的な世界を繋ぐキーファクターになる。しかし、これは現場の自由意志に任せていてはストックしない。ワークフローなどを組み上げて、ある程
度の自動化プロセスが必要になる。

とどのつまり人間系

ESPで効果を実感するには、カスタマーデータインテグレーションとマスターデータ管理がポイントになるが、これらはプロセス作りと最終的には人間系によるところが非常に大きい。

ITは巡りめぐって人間のところに戻ってきたという感じ。