いまさらではあるが、Remix2006について頭の整理をしておこうと。
「BIGLOBE」「Yahoo!」と「楽天」「Amazon」との対比

Yahoo!のパネリストは「GoogleはPCにこだわっている。YahooはTVに範囲を拡大する」という旨の発言をされていた。ちょっとズレていると思う。Googleはテクノロジー指向で、Yahooはメディア指向であると認識している。デバイスにこだわってはいけない。Yahooの本来の意図においては、マルチデバイスを織り込めていると思う。しかし、日本法人のそれなりの人が、この認識では少々不安を感じる。
BIGLOBEのパネリストの方がしきりに仰っていたのは、“BIGLOBEのサービス紹介”と“コメントやトラックバックのクオリティ”であった。ネガティブなコメントをいかにコントロールするのか、について心を砕いておられるように見える。サービスでいくらGoogle Mapと連携しようとも、そんなマインドでは「Web2.0の取り組み」には程遠い。
一方、「楽天」と「Amazon」は非常に明確なポジションを意識していることが見えた。「楽天」は、とにもかくにもショッピングを楽しむために何をするべきなのか?という一点に(すくなくとも現場は)尽力している。いうならば、SaaS(Shopping as a Service)。買い物というサービスの再構築。
「Amazon」は“人工的な人工知能”というコンセプトがなかなか良い。自動販売機の中にオッサンが入っていて、一見オートマティックなのだが、実は手動という感覚。やはりAmazonもサービスとテクノロジーがしっかりと整理されている。

ソシオメディアの上野氏の講演より。
ユーザインタフェイスの現状と課題
まず、ユーザインタフェイスがもはや付加価値ではないというところから始まる。Amazonのインタフェイスは「売るためのインタフェイス」ではなく、「買うためのインタフェイス」でなければならないという。納得。
ユーザにとってのシステムとは、「ユーザインタフェイス」と「インタラクション」である。それをデザインするためにはUCD(User Centered Design)プロセスが重要となる。
タスク指向とオブジェクト指向

分析したコンテクストをそのまま画面にするとタスク指向になるが、手続き的で非効率的であることが多い。エクスペリエンスリッチなGUIは、要求をクラスタリングして、オブジェクト指向でデザインされないといけない。

まさに業務システムにも通じるところといえる。
重要なのはエンドユーザのメンタルモデルに着目し、感覚的ではなく論理的に、標準を策定するということになる。