今日、朝会のあとにどういういきさつかは知らないが、経理部の人から「広告宣伝費とは?」というプレゼンがあった。内容は「広告宣伝費は短期的にはコストなので節減せよ」ということでしたが、何より納得しがたいというか引っ掛かる一文があった。
企業の究極の目的
プレゼンの前半で「企業の究極の目的は利益追求です」という一文は、何とも腑に落ちない。
プレゼンをしている本人は「私は経理の人間だし、今日は経理の話なので」みたいなことを言っていたが、だからといって、そうだよね、にはならないと思う。
慶応の嶋口教授によれば、事業目的は「顧客の創造と維持」と言っている。利潤は成果や結果に過ぎない。(その図)
利益が目的だったら
この図の納得性が高いのは、利益が目的だった場合を考えると分かりやすいように思う。
利益が目的だったら、儲けるためには何をしても良いという人がもっとも“まとも”ということになる。「いやいや、法を犯しちゃだめでしょ」とか「顧客満足度を上げないと」なんてのは、後付けの補助線となる。そうこうするうちに補助線だらけになって、「バレなきゃ大丈夫」ってのがまかり通る。
解けない代数幾何
代数幾何の図形問題が苦手な人は、補助線の使い方がへたくそな場合が多いように思うけど、補助線なんてのは何本も引くものじゃない。イケてる仕組みなんてのは、至ってシンプルなんだと思う。
そういう意味でも、事業目的が顧客の創造と維持ってのはシンプルで分かりやすい。顧客との関係性を維持するにはバレようがバレなかろうが、法は犯さない。 そこに補助線は不要。理念として顧客満足ってのも導かれる。
ちなみに
マーケティングは間接費用で、事業部にしか儲けを生む費用はないとも言っていたがドラッカー的にいうと
マーケティング機能のみが企業成長を司る機能であり、他の経営諸機能は、すべてそのためのコストにすぎない
ってことになります。
そういえば、コールセンターこそ儲けを生む部門であり、製造部門はコストでしかないという企業もあったように思う。これも考え方は同じかと思う。
2008/10/22 — 12:00 AM
ドラッカーの言葉は深いですね。参考にします。