いよいよ「パナソニック」ブランドへ統一–松下の経営理念はそのままに製品は変革へ

創業90周年の節目となる今年、看板の掛け替えなど、約400億円を投じてブランド統一を図る。

大なり小なりブランドの統合については、大企業においては慢性的定常的なテーマであると思われる。 統合したほうが感覚的にはスッキリするのは、きっと間違いない。大切なのは、論理的にスッキリさせることだと思う。つまり感覚的にスッキリするためには400億円は使えませんよね、と。

家庭では、テレビなどのAVC家電、白物家電、キッチンやバスなどの購入平均単価は、すべて合計すると292万円になるという(2007年度の小売物価統計による東京、大阪、名古屋3地区の平均数値)。乗用車の平均は228万円であり、自動車1台の平均よりも単価の高い家電は、家計にとって自動車よりも大きなインパクトを持っている。

そこで上記のような指標を作る。ブランドアイデンティティとコミュニケーションを統合し、ブランドイメージに好影響を与えることで、各分野のシェアを効率的に引き上げようということを、数字で語っている。

ここが非常に重要なポイントであるように思われる。数字でも語るということ。

  • 数字で語れないクリエイティビティや定性効果を無視している
  • 広告宣伝は定性評価がもっぱらであって定量評価しきれない

ということでは、取り残される。何事においても定性と定量はバランスしている。マーコムもしかり。テクノロジーを巧く取り入れて、数字で語れる側面を持たなければならないと思う。