大切な情報、捨てていませんか (宮田秀明の「経営の設計学」):NBonline(日経ビジネス オンライン).

自動車レースの「F1」や、ヨットレースの「アメリカズカップ」のような世界最高峰のレーシングカーやレース艇は、全体最適設計の究極である。それは、レースが1%の性能差を競うものであるからだ。例えばヨットでは、船体とセール、キール、舵のそれぞれで1%優れた性能の部品を組み合わせても、必ずしもライバルよりも1%速いレース艇にはならない。しかも、この1%の速度差を生む条件は、レースを行う海の条件、つまり波と風によって変わる。F1の場合はサーキットの条件によって異なる。使われる環境条件も含めて優位性を確保しなければならないのだ。

データベースマーケティングということもできると思うが、全体最適を実現する際に、当然のことではあるが、部分最適についてもバランス良く検討しなければならない。全体最適だけの視点だと、スピードがあまりにも遅いものになってしまう。

大きな画(理想像)を描いて、実現ステップを設定していく際に、必要なのは理想像に突き進む“想い”だと思う。