私のビジネスパートナーでもあるネクスウェイ社が主催するB2B-nationというイベントに参加しました。期待していた通りの充実した内容だったと思う。以下、備忘録的にメモ。

Webセントリックマーケティング概論

最初のセッションはネットイヤー社の講演。ネットイヤー社の考え方や志向性というものには、外から見ただけではあるけど、深く共感するところがある。いつかパートナーとしてお仕事できればと思っている企業のひとつ。

マスマーケティング、CRM、エンゲージメントとマーケティングをざっくりと整理して、ケースによって使い分けしないとね、というあたりに少なからず好感を持っている。つまり、煽るように「オンライン一辺倒!!」なプレゼンは正直、聞き飽きたわけで。顧客と自社との関係性や市場でのポジションなどなどによって、これらは使い分けされる。

コーポレイトサイトの進化として、

  • 第一段階
    情報提供
  • 第二段階
    ユーザビリティ、コンテンツ充実、マーケティング活用
  • 第三段階
    事業戦略へのコミット、ソーシャルメディア化、部門を越えた連携

と区切った上で、B2B企業は第一世代で停滞しているという。(はい、実感してます)

第二世代に進化するだけではなく、第三世代をスコープに入れましょうというのは腑に落ちます。

あと、効果測定については、いわずもがな。KPIの設定と継続的に回していく仕組み作りは、今後、ますます重要になってくることは間違いないと思う。

今回、実は上司も申し込んでいて、このネットイヤーの講演を受講していた。これ、大きいかも。具体的なコラボレーションをする1stステップを、得てして踏めたということになると思ってます。

リード獲得後のCRMのポイント

セールスフォース社のプレゼンは幾度となく聞いたわけで、もはや納得というよりも、いかに組み込むか?というのが目下の課題となっている。(ここで停滞しすぎ・・・)

マーケターが考えるべきこととして

  • Pipe:Spend
    各種キャンペーンからどれだけパイプライン(大きな意味での案件)を作り出したか?
  • Lead:Close
    獲得したリードをどれだけ受注に結び付けたか?

というのは、社内プレゼンやら部門長やらにどれだけ言ったことだろう・・・。

ほかに提示された感覚値として、今後盛り込みたいと思ったのが

リード全体の30%が見込み顧客として活用されている。残りの70%はアーカイブ(塩漬け)されているが、その中の80%は実はニーズがあり、継続的にフォローすることでビジネスになる

というもの。ここらへんのセンスを持っている営業は、実はウチにもいて、何とかして彼らに成功体験をもたらしたいと思っている。

最新B2Bマーケティングトレンド

米国のトレンドが紹介された。以前にもプレゼンしてもらった詳細版となる。Nurturing(育成)というキーワードは、ウチの中計にも盛り込まさせてもらいました。

今回、フックしたキーワードは

B2Bマーケッターは“プロモーター”というよりも“エディター”と感じることが多くなっている

というあるマーケターの言葉。非常にシックリくるし、目指しているところでもある。

「綺麗なコンテンツを作る」というよりも、「お客さんに役立つワクワクするようなコンテンツを作る」という感覚は、どういうコンテンツが求められていて、どうやってデリバリすれば良いかということを深く考えないといけない。ある意味、本来のマーケターの姿なんだろうとも思う。

また、リード育成をモニタリングするために、リードに対してスコアリングするという話は非常に興味深いものがあった。Webサイトのコンテンツ評価についても、コンバージョンに至った経路に対して得点を与えていくことで、クリティカルパスをあぶりだしていこうとしていたところ。これは、その発展版ということになると思う。このあたりは、営業サイドが常々感じている「クオリティの高い見込み顧客情報が欲しい」というニーズに対するソリューションになると思う。どのように加点するかというのは、営業とのコラボレーション作業になるだろう。そういった意味でも、非常に挑戦的な試みであると思う。
(このあたりが一般化しつつある米国B2Bマーケティングとの差って何周差なんだろう・・・)

課せられた役割

というわけで、B2Bマーケターに課せられた役割って大きいよね、と再確認できた。ワクワクもしたし、どっから行くかなぁと思考の発散もできた。でも、途方に暮れるというものではなかった。

このイベントは有料でも間違いなく行くけど、無料でしか来ない人にこそ、届けて欲しいコンテンツだよなぁ、と勝手に思ってみたり。