期末で立て込んでいるが、その中のひとつの案件で、自社サイトの研究開発紹介サイトのリニューアルに取り組んでいる。

個人的には、研究開発機能は部門として持つのではなく、社員それぞれにその余力を与えた方がよっぽど機能する(Googleの20%ルールのように)と考えている。その考えは基本的に変わりはないが、今回、研究者にヒアリングをしていくと、なかなかワクワクさせられるようなトピックスの宝庫だった。(研究開発部門も悪くないとすこし改心)
しかし、研究者たちは「世界で唯一」とか「日本には数人しかいない」なんてポジションでも、謙遜しまくっている。無理に装飾する必要はないが、必要以上に謙虚なのもよろしくない。

コミュニケーションデザインの重要な機能として、そんな彼らを勇気づけるというのも必要であると考えている。そこで私の考えるポイント(未整理)は次の3点

  • 人にフォーカスする
    ビジネスとは、つまるところ「人」ではあるが、研究開発については特に重要となる。企業がブログをする際には、社長よりも継続的にコンテンツを生成でき、ファンも付きやすいのが研究開発部門だと思う。
  • 失敗にフォーカスする
    研究成果はそれはそれであっても構わないが、できれば日々の失敗談が欲しい。いかに大きな失敗をしたかこそが、研究開発の熱意やビジョンを如実に語れるし、その企業のスケールを感じることもできる。
  • 利益がなさそうなことにフォーカスする
    研究開発活動は一企業の利潤追求活動ではなく、もっと大きな人類への貢献でないといけない。とはいえ、社内的には肩身の狭い思いをしがちな研究者のサポーターは、貢献する対象である社外にこそ存在する。よって、積極的にフィーチャーして、彼らをエンパワーしてあげないといけない。

研究開発サイトは、現状では会社案内として利用者に捉えられている。つまり、訪問2回目以降のリピートユーザが中心となる。(検索エンジンから製品情報に入ってきて、一度サイトから離脱、他社製品と比較して、次は会社のスペックを調査する。よって、研究開発やCSRを閲覧する。)
やはり、そこでは企業としての広がりを感じてもらいたいと思うわけで、「集約」よりも「発散」が欲しいと考えている。そして、なにより大切なのは、コミュニケーションをカタチにすることだ。