最近のニュースによく出てくるキーワードといえば「年金」と「企業買収」。
年金については呆れ返って、もはや名寄せ作業のシステム開発はどこが受託して、どういうロジックを組むんだろう?と思考停止ともいえる別の興味がわいてくる。

もうひとつの「企業買収」。
セットで使われるのが「買収防衛策」。
最近、思うのは何から何を「防衛」しているのだろう?ということ。ファンドは「ハゲタカ」で血も涙もない冷徹集団というメディアの煽りが鼻をつく。(自分たちが狙われた時のための布石と思ってしまう)
はたして本当にそうなんだろうか?
ファンドは短期的であれ、中長期的であれ、儲けないと出資者にシバかれるので、ある意味では合理的かつ論理的に動く。そこで対象になった企業というのは、ポテンシャルを出し切れてない(と判断された)企業であると見ることができる。つまり今の経営者がイケてない。で、そのイケてない経営者が言う「買収から企業を守る。」
このように考えると、守っているのは「企業(=ステークホルダー)」ではなく「私(=経営者)」ではないだろうか。
コムスンの問題でも、同業他社が名乗りを挙げているが、ここぞとばかりに安値でリソースが買い叩けると踏むのは至極当然である。また、感傷的に「介護は儲からない」と悲壮な現場をメディアは垂れ流すが、果たして正しい姿なのか?
まるで「介護で儲けてはいけない」と言っているように見える。
私利私欲に走ることや、不正はいけないというのは前提として、きちんとビジネスをするということが大切なのではないだろうか。
そういった意味では、ファンドがコムスンを買収しても良いよな、と思ってしまう。

現状の介護ビジネスは難しいとしても、ファンドの買収対象にすらならない企業というのは、あらゆる意味で相当厳しいと思うべきなのでは。