当社にもイントラネットに企業ポータルと呼ぶ位置づけのサイトがある。全社通知や業務アプリケーションへのリンクが掲載されているが、ユーザビリティという概念はまったくない。これは、SIerということで社員に多少なりともITリテラシーがあるということにアグラをかいている結果でもある。日々利用するこういったWebサービスの使い勝手を良くすることはとりもなおさず業務効率を高めることになるはず(しかも、全社員が関係しているだけにその効果は大きい)だが、主管部門のKPIに「業務効率を上げる」というのが入らない限り、おそらく改善されることはない。

そんな企業ポータルの左カラムに「よく使うリンク」というのがある。社長や役員のサイト、スタッフ系サイトなどへのリンクが固定であり、その下にクリック数の多いサイトがリストされている。一見問題なさそうに思えるが、大きな問題がある。それは「主語」がないということだと思う。つまり「誰」が「よく使うリンク」なのかが明確ではない。「誰」を考えると、事務系や営業、SE、研究者などそれぞれによって「よく使うリンク」というのは違うはずだ。
というわけで、グループウェアはトップページのリンク集がカスタマイズできるわけだが、それだと“気付き”が乏しい。たとえば「営業にはぜひとも知っておいてほしい情報」というのを継続的に送ることができない。そこで企業内RSSリーダは非常に有効だと思う。オススメフィードを受け取れるようにしておき、有効であると判断したら購読するというフローを回すだけで、企業内コミュニケーションをスムーズにする一手として機能すると思われる。