阪神・淡路大震災のときは、ちょうど僕にとっては大学受験の年。センター試験の翌日で、予定では高校で自己採点をするはずだった。物理的な被害は何もなく、神戸大学二次試験は大阪大学で受験して、その年から神戸に通学しはじめた。

最初のうち、神戸大学から見える街の景色は“青”が目立っていた。ブルーシートで壊れた屋根を覆っている家が多かったから。時間とともに青いのがなくなっていって復興をリアルに感じられた。

今回の東日本大震災は、電車が止まって歩いて帰ったりということはあったけど、津波をリアルに感じられることはなかった。ワークスタイル含めて日本にとって何らかのティッピング・ポイントとなるであろう3.11について、もう少しだけでもリアルに感じることができないかな、と思ってた。

で、ボランティアに行くというのを考えたけど、今さらという思いも少なからずあったり、なんだかんだいっても自己満足でしかないわけだし、う~ん・・・と思ってた。そんなときに、見つけたのがNPO法人オンザロードとHISが共同で開催している石巻★元気トリップだった。

ボランティアと観光と両方できるということもあったけど、なにより現地の人や、長期でボランティアとして現地に入っている人とお話できるというのが決め手。

たとえほんのちょっとだけでも、感じるために。

(続く)