音楽業界は懐メロブームらしい。

右も左も懐メロだらけの“音楽界の惨状”

CD不況の中で、音楽業界が“金のなる木”と考えているのは、最近、テレビでもしょっちゅう大特集を組む70〜80年代の「懐メロ」である。徳永英明が往年の人気歌手のカバーアルバムを発売してヒットしたのをキッカケに、懐メロブームが浸透しつつあるが、今はまさにピーク状態になっている。

そういえば、カバーモノをそれなりに目にするかもしれない。では、どれくらい音楽業界が凹んでいるか?というのを数字で眺めてみたくなる。

CDやネット配信の「ミリオンセラー」をグラフ化してみる(2008年データ反映版)

今世紀に入ってからミリオンセラーは急減し、2007年にいたってはシングル0・アルバム3・ダブルミリオン(200万枚以上)はゼロという物悲しい結果となっていた。2008年は雰囲気的に見ても邦盤がやや盛り返した感があり、もう少し上を望めるかな……と思っていたが、フタをあければ予想以上の結果が確認できた。

目減り具合は相当なもので、ダブルミリオンはゼロ。シングルにいたっては、ミリオンセラーすらゼロ。こうなると、手堅くいきたくなる気持ちも分からんでもない気がする。

で、ゲームはどうなんだろうと思う。絶好調の任天堂は果たして。

任天堂が決算発表、売上・利益ともまた過去最高を更新

ポケットモンスタープラチナ(375万本)、星のカービィ ウルトラスーパーデラックス(236万本)、リズム天国ゴールド、わがままファッションガールズモードなどが好調の要因に挙げられています。ゲーム史に残るモンスターヒットとなった脳トレ2作は当期でも合計で731万本を販売し、累計で 3112万本達成。ミリオンセラータイトルは34タイトル増えて累計91タイトルとなっており、100本目のミリオンセラーという訳の分からぬ記録も目前です。

あまりにも対照的な内容。こちらも人気キャラクターモノやシリーズの続編モノがあるとはいえ、34タイトルがミリオンセラーというのは想像以上。もちろん単純比較はできないとは思うが、音楽業界の“ブレイクスルーできないもどかしさ” を感じる。(それを必要と思っているいるかどうかすら怪しい気もするが)

冒頭の記事でも触れられているとおり、懐メロなどの既存資産は有限で、いつまでもダラダラと金銭化できるわけではない。そういう意味では、積極的にチャレンジしているアーティストやグループは応援したくなる。

ちなみに“既存資産の引き出し”局面であるということは、その時その時のトレンドを捉まえて、ビジネス化している仮面ライダーシリーズにも傾向があるように思う。おもちゃ売り場には、往年のライダーフィギュアが並んでいる。このラインナップは、「息子が欲しいと言っているから」と言って、子供と共同戦線を張るお父さんを量産できるはず。(私はなんといってもスカイライダーです!)

相変わらず、うまいよなぁ。