2009年度がスタートして半月ほど経つが、今期ほど社内の迷走を実感できるのは、社会人になって初めてのように思う。

現在の環境においては、外向きの“遠心力”よりも、内向きの“求心力”が強くなる。来るべき日に向けて、まさに高橋尚子さんの座右の銘

何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。

のごとく、根を伸ばす時機であると思う。

しかし、企業として伸ばす方向が、それなりに合っていないと、つまりフォーカスされていないと、大きな花は咲かない。でも、それを言ったところで愚痴にしかならない。方向感を会社が見失っているとしても、個人としてやれることはある。

というわけで、チームの2人に言い放った4つのポイントを備忘録的にアップしておく。

(その1)パフォーマンスを意識すること

自分の発揮すべき強みというものを常に意識して、自らの足で立つ“場”がどこなのか、その想定範囲内にきちんと立っているのか、周囲(パートナー)に認知・理解されているのか、をことあるごとにチェックすること。

(その2)アウトプットを意識すること

パフォーマンスを発揮した結果として、どういう成果物を得られるのかを、些細なことであっても常にイメージしておくこと。想定していたウトプットと実際に得られた成果には必ずギャップがある。そのギャップがなぜ生まれたのか、改善できるとすればどうすれば良いか、同じことを次に行うときにさらに効率的に効果的に行うにはどうすれば良いか、を自分なりに分析すること。

アウトプットの最終的な価値は、クライアント(アウトプットの提供先)が決める。しかし、アウトプットの質は、自分自身で決めた価値以上にはらない。

(その3)「仕事」と「作業」を明確に区別すること

アウトプットのない仕事はない。個人のパフォーマンスをいかんなく発揮しないのは仕事ではない。

タスクが詰まっている繁忙期においては、大した意識がなくとも、アウトプットはそれなりに得られるし、パフォーマンスも結果的に発揮することができている(ように見える)。

しかし、現下の状況においては、「仕事」と「作業」を自分なりに、より明確に区別しなければ、「仕事」をすることはできない。短期的に目にえる結果が得られる「作業」に流れやすい。「作業」は時間を埋めてくれるし、報告しやすい。(要するに、“週報に書きやすい”)

しかし、「作業」だけでは、真のパフォーマンスは要求されない。真のアウトプットは得られない。安易に「作業」に流れないこと。

(その4)「べき」「ねば」で勝負しないこと

正論を自分の中に持ち、本質的な課題解決に臨むことは非常に大切である。ここが、個人としての意識や視点の高さに繋がる。そして、組織に属すのではなく、(良い意味で)利用することで、社会に貢献する人材になれると(個人的には)信じて疑わない。

「組織の常識」を大上段にかざすだけでは、その組織では生きられても、自分自身を社会に活かすことはできない。しかし、「べき」「ねば」にこだわり過ぎると、それは「仕事」としてのクオリティを下げ、いつの間にか「作業」に化ける危険性がある。フォーマンスを発揮して、真のアウトプットを得るためには、いわゆる“正論”から外れることも検討に値する。そもそも「べき」や「ねば」は楽しくない(言うほうも言われるほうも)。

大切なのは、最終的な目的が達成できたかどうか。

上記を踏まえての具体的なアクション例

  • ビジネス書を読む
    “100年に一度”の激動をビジネスの現場で体感していることを楽しむために。
  • 発信する
    発言・発表など思っていることを外に明示的に出す。たとえ不完全であっても。(っていうか、そもそも完全なものなんてない)
  • 積極的に間違う
    もはや正解のある課題はない。つまりは誰も正解を知らない。であれば、積極的に間違うという“先行者利益”を享受するほうが圧倒的に得。

なかなか我ながら、偉そうなことを言っている。そして、これは強く強く自分に言い聞かせていることに他ならない。