阪本師匠がライブで話されていた2008年にダウ平均の株価を上げた2社のうち1社、マクドについて非常に気になっている。(ちなみにもう一社はウォルマートらしい)

そのことについて特集されているクーリエ・ジャポンを久しぶりに買った。

冒頭現CEOのジム・スキナーは言う

当社は最も大切なことから目をそらしてしまいました。すなわち、熱々で質の高い食事を、バリューな価格で、マクドナルドならではのスピードで提供することです。

不景気になると“原点回帰”というコンセプトがもてはやされる(現に、ウチの営業トップも言っている)。ただ、大事なのはドコが原点で、どうやって回帰するか?ってことになる。

マクドCEOは

新たなフランチャイズを開いて客を捕まえようとするのではなく、既存店の集客を強化する

というものであった。その際に、社内向けマニュアルも改訂し、できあがったものを社内では「勝利への計画」と呼んでいるそうだが、特筆すべきは、それがたった一枚の紙にまとめられているということだと思う。この計画によって、

社の使命は「世界最高のクイック・サービス・レストランであること」から、「顧客が一番好きなレストランであること」に変わった。

という。社員やスタッフのすべての行動規範はここに集約する。どうすれば“一番好きなレストラン”にしてもらえるか、というコト作りを志向することになると思う。

このような揺るがないコアを持つことで、

海外市場については、おおむね現地生まれの社員に経営権を移譲するようにした。彼らのほうが、地元市場をよりよくわかっているから

という判断ができる。結果、欧州市場は同社の利益の38%を占めるまでになったという。CEO曰く

大切なことは、「辛抱強く」ですよ

というのは、この環境において、もっとも基本であり、もっとも守りづらいことであると思う。

(あまりにも感動したので、つづく)