最近、サイトログ解析ツール(サービス)の記事をよく目にする。

私のところも今まで、サーバログ型のツールをイントラネットに導入して、日常的には数値を追いつつ、定期的にログ分析レポートをコンサルの方に協力いただき、作成してきたが、今年に入って、もろもろ事情もあり著名なWebビーコン型のサービスを導入した。

取ろうと思えば何でも取れる

その著名なツールはランニングコストも相当なだけあり、分析しようと思えばログデータから大抵のものは取得することができる。(もろもろパラメータをカスタマイズして、ページに埋め込まないといけないが)よって、盲目的に導入すると「何でもデキルは、何もデキナイ」状態に陥ってしまう。下手をすると、ページビューとユニークユーザとバナーのクリックあたりを見るだけなんていうことになりかねない。(その程度で良いなら、GoogleAnalyticsが最適なサービスだろう)

ということで、

導入(カスタマイズ)」→「ログ蓄積」→「分析」→「カスタマイズ」

このサイクルを、コンサルタントに支援してもらいつつ、一度回さないと到底、使えない。(2日間のイニシャルトレーニングなんかじゃ無理!!)

ここで重要になるのが、最初の「導入(カスタマイズ)」となる。これはコミュニケーション戦略そのものだと思う。つまり、どうコミュニケーションをデザインしていて、広告効果測定をどのポイントでトラッキングするのか?を明確にする必要がある。
これはとりもなおさずWebサイト担当者に「あなたの仕事は何ですか?」を突きつけていることと同じだと思う。

この辺は、先日ミーティングをした著名なSaaS型SFA/CRMサービスでも同様だった。

ログ解析するためのWebサイト

こうやって考えていくと、「サイトを公開」するってのが最初にあって、「ログ解析」しましょうってのがこれまでだとすると、これからは「ログ解析」するために「サイト公開」しましょうって感覚になってくる。

広告効果測定とは、お客さまの脳の中を垣間見ることだと思う。直接は覗けないので、何らか反応してもらわないといけない。そのための企業サイトという感覚。(初対面の人に「何が好きですか?」って聴くより、「私は○○が好きなんですよ〜」っていう方がたいていは会話が弾む)

それって今風に言うとPaaM(Platform as a Marketing:マーケティングとしてのプラットフォーム)と言えるのかもしれない。

みんなで共有(脱ムッツリ)

かつ、収集したログを裏側でコッソリと見るだけではなく、利用者にも還元しなければならないと思う。想定するクリックスルーが得られていないということは、利用者の時間を奪っておきながら、有意義な情報を提供できていないということに他ならない。おそらくこのあたりが解析サービスが志向するメインストリームになるのではないかな、と思っている。

余談

そして、解析サービスの月額費用のほうが、Webコンテンツ公開サーバのホスティング月額費用より高くなるということは十分に考えられる。(ちなみにウチはトントンくらいになってしまっている)